悩んでいる人「病気で休職したことが転職先にバレたくない!でも、隠して入社して後でバレたら怖い…。何とか隠したまま転職を成功させる方法はない?」
この記事では、私自身の経験をもとに以下の内容をまとめました。
- 転職先に休職がバレない1つの方法【情報の上書き】
- 休職を伝えてみた2つの結果
- 休職がバレる3つの理由
- よくある質問
転職先に休職がバレないたった1つの方法【情報の上書き】
すぐに働ける企業で1年間勤務する
休職を企業に隠す方法は、すぐに働ける業種の企業に転職をして1年以上勤務することです。
この方法には以下のメリットがあります。
- 休職の空白期間のあとに1年の実績が追加できる/li>
- 1年の間に新しい経験やスキルを獲得できる
- 源泉徴収票や住民税の大幅な減少額が清算される
- 収入面が安定するので焦らず次の転職先を探せる
特に重要なのは、「源泉徴収票や住民税の大幅な減少額が清算される」部分の住民税についてです。
休職期間が1年以上あると住民税は非課税になり、転職先に以下のような通知書が届きません。
特別徴収税額通知書
地方公共団体が決定した個人住民税の課税額を特別徴収義務者(事業主)へ通知することです。
特別徴収税額通知書とは、今年度の住民税がいくらなのかを通知するものです。
通知が企業に届かないと、前年に給与が無かった事実を会社が分かります。
1年以上休職を伝えても採用してくれる企業で働けば、すべての情報が新しく更新されるんで次の転職が不安なく望めます。
休職を伝えて得た2つの結果
- 実務経験があれば問題はない
- 未経験の転職は不利
1.実務経験があれば問題はない
実務経験が重要視される企業への応募では、休職はほとんど影響がありませんでした。
私はうつ病で休職しましたが、医師の診断書を応募書類に同封したところ、面接の機会を得ることが多くありました。
面接では、「現在は体調に問題ありませんか?」と質問されましたが、「休職後から体調管理に気を使っており、今は以前よりも健康です」と伝えると、それ以上の質問をされることはありませんでした。
補足:採用担当者の感想
面接で休職のことを伝えた際、採用してくれた企業に休職に関する意見を聞くことができました。
ケース1
面接時に休職していたことを知らされましたが、提出した診断書から問題なかったので、魅力的な実務経験を優先しました。
ケース2
診断書が提出されなかった場合、採用していませんでした。第三者の意見が無いと、働けるといくら訴えられても本当かどうか判断できませんので。
私は過去にうつ病で休職していましたが、就労が可能であると証明された診断書を提出することで、転職で不利になることはありませんでした。
精神疾患で休職した人は同様に、転職の際に就労が可能であると証明できる診断書を提出することで、休職が不利になる可能性を解消できます。
未経験の転職は不利
私の経験から言えることですが、未経験からの転職は不利な場合が多くありました。
面接では、復帰せず大変な未経験の業種に転職する理由や、経験のある業種に応募しなかった理由について問われました。
特に印象に残ったのは、「不問だからといって、ここの仕事は楽なわけではないよ?」という言葉でした。
「前職より楽できると考えて応募してきたのでは?」と疑念を抱かれたようです。
結果的に私は8社に応募しましたが、どの企業からも採用されませんでした。
休職がバレる3つの理由
- 源泉徴収票の提出したとき
- 通知が届かないとき
- 健康診断結果の提出したとき
1.源泉徴収票の提出したとき
源泉徴収票を転職先に提出したときに、休職していると支払額が少ないと「空白期間があるのでは?」と疑われるきっかけになります。
「それなら提出しなかったら良いのでは?」と考えてしまいますが、企業は「年末調整」をする必要がありますので、中途採用で入社すると必ず提出を求められます。
例:源泉徴収票の支払金額が150万円だと12で割ると1ヶ月は12.5万円です。
支払額は社会保険が引かれる前の金額で、履歴書に前職を正規雇用として働いていたと書いていれば給与が少なすぎると気づかれてしまいます。
12/31に退職、同日に給与受取りで源泉徴収票不要
源泉徴収票の提出を避ける方法は、12/31に退職した同日に給与を受取ることです。
12/31にどちらも行えば、転職先は前職分の年末調整が不要になるので源泉徴収票の提出は不要になります。
しかし、12/31に退職しても給与の受取りが翌年になると、転職先は翌年に受取った給与に対して年末調整をしないといけなくなります。
その結果、源泉徴収票を転職先に提出する必要が発生します。
2.通知が届かない
源泉徴収票を提出しなくても、住民税の支払いが免除されていると特別徴収税額通知が企業に届かず、休職していたことがバレます。
休職中の収入が傷病手当や休業補償が主な収入源である場合、非課税となり特別徴収税額通知が企業に届きません。
企業はこの通知が届かなかった場合、前年は非課税の状態だと把握します。
もし、履歴書や職務経歴書にこの内容を記載されていなければ、入社時に経歴を誤魔化したことが明らかになります。
補足:普通徴収に変更してもバレる
住民税の支払は以下の2点があります。
特別徴収:企業が納付する
普通徴収:自分で納付する
これを見たときに、「普通徴収にすればバレないのでは?」と考えるかもしれません。
ただし、普通徴収にしてもそれは昨年の支払を自分で納めている状態になるだけで、今の住民税については翌年に請求がきます。
そのため、転職した翌年に住民税の金額が少ないことが発覚したら、前年に給与を受取れていない期間あったことが分かって休職がバレます。
3.健康診断結果の提出
これは病気で休職した人に当てはまります。
診断結果には服用中の薬や通院歴が明記されます。
通院歴や病歴が前職で働いていた月日と一致する場合、休職がバレることがあります。
企業ごとに診断結果からどの程度情報を把握するかは異なりますが、診断中に嘘の報告をしない限り、隠し通すのは難しいでしょう。
よくある質問
Q:バレたら解雇されますか?
A:簡単には解雇されません。
入社後の就業規則に、「経歴詐称をした従業員に懲戒処分(解雇)ができる」と明確に記載されていても、企業は以下のような客観的な理由がない限り解雇は難しいのです。
- 会社のルールを守らない
- 仕事を真面目に取り組まない
- チームワークを乱す行為が目立つ
- 周りの人々とのコミュニケーションが取れていない
この記事を読んでいる方は、休職を隠すことに不安を抱くほど真面目な方です。
そのため、入社後に上記のような態度で働くことはないと思われるので、バレる事態が発生しても解雇されることはないでしょう。
Q:休職理由を転職先は調査できますか?
A:理由までは聴き取ることはできません。
休職したかどうかの情報までが身辺調査の対象です。
個人情報保護法により、休職理由を企業が同意なしに取得することは認められていません。
身辺調査とは、雇用調査やバックグラウンドチェックとも呼ばれるもので、転職者の“人となり”を様々な角度から調べるものです。身辺調査では転職者の学歴・職歴調査、SNS調査、副業調査、犯罪歴・破産歴調査、近隣調査(聞き込み)などを行い、転職者のリアルな人物像を浮かび上がらせていきます。
個人情報取扱事業者は、次に掲げる場合を除くほか、あらかじめ本人の同意を得ないで、要配慮個人情報を取得してはならない。
人の生命、身体又は財産の保護のために必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難であるとき。
法律上、個人情報の取り扱いは企業も慎重さが求められます。
休職したことまでは身辺調査でバレることもありますが、休職理由までは把握されません。
まとめ:どうしても休職を隠すならは転職先にバレたら正直に伝える
重要なポイントをまとめますと以下のとおりです。
- 経歴をすべて上書きすれば休職はバレない
- 休職は、実務経験があれば影響はなく未経験は不利
- 上書きせず企業に休職を隠し通すことは困難
正直に休職の事実を伝えることが一番楽でした
私も以前、入社時に休職を隠してしまった経験があります。
しかし、試用期間中の過酷な仕事にはそのときの精神状態では耐えられず、最終的に退職しました。
その後、自分の体調に合った仕事を見つけるために、応募書類にうつ病での休職があることを記載し、そのような状況を理解してくれる企業に入社して以下のような待遇を得られました。
- 急な欠勤も理解を示してくれる
- 体調に合わせて仕事を調整してくれる
- 仕事中に体調を崩すと引継ぎをしてくれる
などの安定して働ける職場環境を作っていただけました。
そのときの経験については「うつ病を理由に退職しても転職ができる理由を解説【実体験から語ります】」で詳しく解説しています。
この記事と合わせて、転職の成功に役立ててください。