「狙いたいキーワードをリサーチするだけで1日が終わってしまう。もっと早く終わらないといけないのは分かるけど、どうしたらいいかわからない…解決方法があれば教えて!」
こんにちは。小中(こなか)です。
私は、4日かけても必要な情報が集められないほどリサーチが苦手でした。
当時は「Webライターに向いていないのかもしれない…」と、本気で悩んでいましたが、本記事で解説する「仮説思考」を覚えてからは、長くても1日でリサーチが終わるようになりました。
仮説思考のリサーチと聞いて、難しいイメージを持った人もいるかもしれませんが、次の順番で行うだけでだれでも同じようにリサーチをすることができます。
- 仮説を作成
- 競合記事を調査
- Q&Aサイトを調査
- 情報の信頼性を調査
- 記事の構成を作成
解説する5つのステップをそのまま真似るだけで、狙いたいキーワードの情報が効率的に集まります。
ぜひ、最後まで読んで仮説思考を使ったリサーチを使って多くの良質な記事を作成してください。
1.仮説思考とは何か?基本を解説
まずは、「仮説」と「仮説思考」に分けて説明します。
仮説とは「今は正しいと言える根拠はないけど、考えた中での質問に対する答え」です。
そして、仮説思考とは「仮説を使って、集めた情報を比べながら本当の答えを見つける考え方」を言います。
たとえば、外出時に空を見て雨が降りそうだと思ったら、念のため雨具の用意をします。
これも仮説思考で導き出した答えです。
- 空を見て雨が降りそうだ
- 雨が降ると頭の中で仮説を作る
- 仮説が正しいか天気予報で調べる
- 天気予報が降水確率80%なので雨具を持って外出する
実際に雨が降れば、次も雨が降りそうだと感じたら天気予報を見て判断しようと決めるはずです。
万が一、雨が降らなかったら、次は天気予報だけでなく雨雲レーダーや気象庁以外のサイトでより精度の高い仮説を作成します。
言葉にすると長々となりますが、わたしたちの日常でも瞬時に仮説を作成して、仮説思考を行なって検証をしていて、身近な存在だと把握してくださればOKです。
2.情報を集め過ぎると判断が鈍る
狙いたいキーワードについての情報は、ネットから多く集められますが、情報過多は記事の完成を遅らせてしまう恐れがあります。
「デジタル革命」、「コミュニケーション革命」、「組織革命」、「技術的特異点」といった「情報化社会」実現や予測に関した業績で特に知られるアルビン・トフラーが、1970年のベストセラー『未来の衝撃』で情報が多くなる危険性について言及していました。
皮肉なのは、将来の人間が選択の欠如によって苦しむよりは、むしろその過剰なためにどうにもならなくなる可能性のほうが大きいということだ。人間は調産業化の特有なジレンマ、過剰選択の犠牲となるかもしれないのだ。(中略)感覚を通じて与えられる過剰刺激が現実を認識する際のゆがみを増大させるならば、こんどは、認識に過剰刺激を与えた場合、”考える”能力は邪魔されてしまうことになる。
引用:未来の衝撃 第十二章 選択過多の起源、第十六章 未来の衝撃より
さいしょに仮説を作成して必要な情報だけをリサーチすることで、情報過多に押しつぶされないようになります。
3.5ステップで完成!仮説思考でリサーチをする方法
ここからは、仮説思考を使ったリサーチの手順を5つのステップで紹介します。
3-1.仮説の作成
3-2.競合記事を調査
3-3.Q&Aサイトを調査
3-4.情報の信頼性を調査
3-5.記事の構成を作成
各ステップに「仕事 辞めたい」を例として記載していますので、調べ方の参考にしてください。
3-1.仮説の作成
1つめのステップは「仮説の作成」です。
仮説思考のリサーチでは、情報を集める前に狙いたいキーワードの仮説を作成します。
仮説を先に作成すれば、次以降のリサーチ時間を大幅減らせるのと、競合記事などを読んだときに内容の影響を受ける心配もなく純粋な仮説を作成できます。
仮説は以下の順番で作成します。
- 狙いたいキーワードの読者を決める
- 読者の悩みや疑問を決める
- 求めている解決策を決める
(例)「仕事 辞めたい」の仮説
- 仕事を辞めたいけど悩んでいる人
- 仕事を辞めたいけど決心がつかない(悩み)
- 注意点を知りたい・辞めても問題ないか・円満に辞める方法・後悔した話
この時点では仮説に根拠がなくても大丈夫です。
以降のステップで作成した仮説を検証しながら、根拠をひとつずつ確認をします。
3-2.競合記事のリサーチ
2つめのステップは「競合記事のリサーチ」です。
ネットで検索すればすぐに分かるのですが、狙いたいキーワードの答えになる記事はたくさん存在しています。
わたしは、必死になってあらゆるサイトや書籍、SNSをリサーチして5日かけて記事の構成を作成したときに、まったく同じ記事がすでに存在していた、という苦い経験をしたことがあります。
同じような失敗をして大切な時間を失わないためにも、競合記事をリサーチして似たような記事にならないように気をつけてください。
競合記事のリサーチするポイントは以下の3点です。
- 想定している読者
- 焦点を当てている悩みや疑問
- 提示している解決策
(例)「仕事 辞めたい」の競合記事をリサーチした場合
①仕事を辞めたいけど迷っている読者
②本当に辞めて大丈夫?・円満に退職したい・後悔した話や失敗した話を聞きたい
③辞めてもいい人の特徴の紹介・円満に辞める方法
今回は1つめのステップで作成した仮説と大きな違いはありませんでしたが、大幅に仮説と違う結果になった場合は、この時点で仮説を見直すか新しく仮説を作成します。
仮説は複数あっても問題ありません。
複数の仮説があれば検証する回数が増えるので、より正確な答えに近づけます。
3-3.読者の声を集める
3つ目のステップは「読者の声を集める」です。
悩んでいる人の中には、Yahoo!知恵袋などのQ&Aサイトに質問しています。
競合記事で想定されている読者と違い、「実際に悩んでいる読者」ですので、記事のリサーチになかった情報を集めることができます。
探す先は以下の場所が良いでしょう。
- Yahoo! 知恵袋
- 教えて!goo
- OKWave
- 発言小町
- 人力検索はてな
- X(旧Twitter)
(例)「仕事 辞めたい」の場合
たとえば、Yahoo!知恵袋で検索すると以下の質問が表示されました。
- 仕事が嫌で辞めるのは甘えと感じている
- 上司と合わないのは我慢するべきなのか
- 短期間で退職すると転職で不利にならないか
同じような手順で質問を読んで情報を集めていきます。
1つめのステップで作成した仮説に対して異なる仮説や追加する内容があれば、追記や修正をします。
3-4.信頼性のある情報だけを残す
4つめのステップは「信頼性のある情報だけを残す」です。
これまでのステップで集めた情報の中には、信頼できる情報もあれば、信頼できない情報も混ざっています。
Googleは「Google検索品質評価ガイドライン」で信頼できる情報で作成されたコンテンツを評価しています。
Google検索品質評価ガイドライン「E-E-A-T」
Experience, Expertise, Authoritativeness and Trust (E-E-A-T) are all important considerations in PQ rating. The most important member at the center of the E-E-A-T family is Trust.
経験、専門性、権威性、信頼 (E-E-A-T) はすべて、ページの品質評価において重要な考慮事項です。その中でも重要な項目は信頼です。(Google翻訳より)
出典:品質評価ガイドライン(General Guidelines)p26
読む人に信頼される記事にするには、しっかりと根拠のある情報を使うことが重要です。
信頼できる情報は以下のサイトを優先します
なお、「まとも検索」というサイトを活用すれば、調べたいキーワードを入力するだけで、公的機関や国内論文をサイト側で探して表示してくれます。
探す場所がわからない場合は、ぜひ活用してください。
信頼性のある情報を集めるとともに、実体験は、事実が明確に保証される情報源です。
自身が狙いたいキーワードに関した経験があるのなら、積極的に経験を仮説に追記します。
その他に、実名を公表している専門家が発表している論文や書籍も信頼性のある情報になります。
書籍に関しては、電子書籍のkindleやaudiobookを使用します。
狙いたいキーワードを検索窓に入力すれば、仮説の検証に必要な書籍が数多く見つけられます。
3-5.記事の構成を作成
最後になる5つめのステップは「記事の構成を作成」です。
これまでのステップで検証をくり返した結果、仮説は根拠のある内容になっているはずです。
最後は仮説を読む人が知りたい順番に並び替えて記事の構成を完成させます。
「仕事 辞めたい」で記事の構成を作成
狙いたいキーワード:仕事 辞めたい
読者:次の仕事が決まっていないけど辞めても問題ないか知りたい人
見出し(H2):仕事が辛くて辞めるのは甘えではない理由3選
→見出し(H3):我慢しても「心の病」になる
→見出し(H3):ブラック企業の可能性がある
→見出し(H3):嫌いな人と我慢して付き合わなくていい
見出し(H2):転職先を決める前に退職する3つのメリット
→見出し(H3):ストレスから解放される
→見出し(H3):集中して転職活動ができる
→見出し(H3):新たなスキルを手にする時間が取れる
見出し(H2):転職先を決める前に退職する3つのデメリット
→見出し(H3):給料が減る可能性が高い
→見出し(H3):仕事が決まらないと収入がゼロ
→見出し(H3):採用される企業に応募してしまう
見出し(H2):円満に退職する5つの方法
→見出し(H3):前向きな内容で退職届けを作成する
→見出し(H3):退職日を1ヶ月以上先に設定する
→見出し(H3):引き継ぐ内容を先にすべてまとめる
→見出し(H3):自分に問題があって退職することを上司に説明する
→見出し(H3):退職日まで今まで以上に働く
見出し(H2):辞めたいけど言えない!そんな人が取るべき行動
→見出し(H3):退職代行を利用する
見出し(H2):まとめ
※参考文献
・放っておくと怖い「睡眠負債」。寝不足がもたらす心身への影響と対処法を大学教授に聞いた(東洋大学)
・ブラック企業について(京都新卒応援ハローワーク)
・苦手なあの人と付き合わないですむ本 : 心がスッキリ軽くなる(書籍)
…など
重要なのは、情報を集める前に仮説を作成することです。
仮説を作らずに情報を集めると、狙いたいキーワードに関する情報をあらゆるサイトから集めないといけなくなります。
さらに、読んだ記事の影響を少なからず受けてしまうことで、既存の記事と似たような内容になる恐れがあります。
まとめ:仮説思考はリサーチの質を高めるスキル
本記事は、「仮説思考でリサーチをする方法」について解説しました。
最後に、この記事の内容をまとめてみると
〇狙いたいキーワードを見て、自分の中にある仮説を作成する
〇仮説を作成したら競合記事を調査して検証する
〇Q&Aサイトから狙いたいキーワードで悩んでいる人の情報を集める
〇集めた情報の信頼性をすべて確認して、事実が確認できるモノだけを記事に追記する
〇検証を終えた仮説から記事の構成を作成する
この記事をもとに効率的で信頼性のある情報を素早く集めて、読む人が求める良質な記事を作成してください。