
給料日前になると『今月もお金が足りない』と心配していませんか?
給料が少なく、生活するだけで精いっぱい。仕事と家を往復するだけの毎日に疲れてしまう。贅沢をしていないのに、それでも生活は苦しい。
「お金さえあれば人生が変わるのに…」と考えて本を買ったり、YouTubeで情報を探したりしても、生活が思うように良くならない。そんな人も多いのではないでしょうか。
しかし、これは努力が足りないからでも、意思が弱いわけでもありません。
私たち人間の心理を巧みに利用した商品戦略に、無意識のうちに引っかかっているのが原因です。
世の中の商品は、私たちが「欲しい!」と思うように設計されたパッケージや広告であふれています。意識せずに生活していると、こうした戦略に流され、つい財布のひもを緩めて商品を買ってしまうのです。
本記事では、ベストセラー作家・森博嗣氏の著書『お金の減らし方』から、特に重要だと感じた部分を凝縮し、私自身の体験談も交えて紹介します。今回は、7つのルールのうち第2のルール「魅力的な餌にお金を使わない」です。
このルールを取り入れることで、誘惑に惑わされず、本当にやりたいことのためにお金を使えるようになります。この記事の内容を応用し、ぜひ「お金をやりたいことにだけ使う習慣」を手に入れましょう。
なぜお金が残らないのか?その理由と習慣改善

お金が手元に残らないのは「使い道を決めていない」からです。
本来、「幸せ」や「楽しい」と感じるものにお金は使うもの。時間とエネルギーをかけて稼いだ大事なお金だからこそ、有意義に使いたいと思うのは自然なことです。
それでも、半額シールが貼られた商品や90%割引の在庫処分品を見かけると、つい手に取ってしまうことがあります。
普段なら選ばない商品でも「安いから」という理由だけで買ってしまう。そんな経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
お金の使い道が曖昧だと、目の前の誘惑に流されてしまいます。だからこそ、その場の勢いではなく「どう使えば自分の人生が楽しめるのか」を基準に考える習慣を身につけて大切なお金を守っていきましょう。
お金は「価値」と交換する|後悔しない習慣のつくり方

お金は、自分の欲求を満たすための「価値」と交換できる道具です。
- 商品であれば「どれくらい楽しい体験ができるか」
- 食べ物なら「どれほどおいしく心地よい食事ができるか」
- 場所であれば「どんな体験や発見が得られるか」
こうした価値を基準に交換すれば、満足を感じられる毎日に変わっていきます。
重要なのは、他人の意見に左右されずに自分で決めることです。
周囲の意見はあくまでその人の価値観であり、自分が本当に求めているものではありません。大切なのは、お金と交換したときに「自分がどう感じるか」です。
手に入れたあとにどんな未来が待っているかを想像し、「お金を払ってでも欲しいか」と自分に問いかけてみること。そうした問いかけの積み重ねの結果、少しずつ自分のためにお金を使えるように考え方が変わっていけます。
うまい儲け話は信じるな|お金を守る習慣を身につける

お金を使うときに最も警戒すべきは「かんたんに儲かる話」です。
投資関連の本やセミナーでは多くの「誰でも儲かる方法」を教えてくれます。しかし、本当に確実に儲かる方法があるのなら、わざわざ人に教えず、自分でやればいいと考えたことは私以外にもいるのではないでしょうか。
森博嗣氏も著書で「もしも確実に儲けられるのならば、自分のお金でどんどん儲ければ良いだけではないか、と考えてしまい、僕は全然信用していない。」と述べています。
私自身もインデックス投資に毎月5万円を投資しています。始めた当初は、「早く儲けたい」一心で、毎月30万円を生活を切り詰めて投資に回していました。
しかし、老後資金なら毎月5万円で十分だと気づいてからは、残りは毎日を充実させることに使うようにしています。
「うまい話しには裏がある」という言葉の通り、安易に飛びつけばお金を失います。お金は、やりたいことを実現するための頼りになる大切な道具です。使う目的を明確にしておけば、うまい話に惑わされず、人生を充実させることだけに使えるように少しずつ変わっていけます。
お金が増えても悩みは解決しない|大切なのは習慣と考え方

何かやりたいことがあるからこそ、それに必要な金額を用意するのがお金を稼ぐ目的です。
たしかに、給料が多ければ、やりたいことを叶えるまでの時間を短縮できます。ただ、それは実現するまでのスピードが変わるだけです。給料の差は、人生そのものに大きな差を生み出すわけではありません。
人生を充実させるのは「お金そのものの量」ではなく、「お金で得られる満足の量」です。
自分が満足できることにお金を使わなければ、いつまでも「もっと稼がないと夢が叶えられない」と、お金の量にばかりこだわる価値観から抜け出せません。
だからこそ、貯まる前から「お金の使い道」を決めておくことが大切です。
得たお金を迷わず「満足できること」に使えるようになれば、毎日抱えていた不満は解消され、満足ばかりを得られる毎日に人生が近づいていきます。
まとめ|お金は「自分のため」に使う習慣を持とう

お金持ちの暮らしも、質素な暮らしも、ただの生活スタイルの違いです。
たとえ貯金額に差があっても、個人の自由は保障されています。
法律に違反しない限り、誰もが自分の好きなように生きることができるのです。
やりたいことに大金が必要な人は、そのために必死に働いて稼げばいい。質素な生活でのんびり暮らしたい人は、のんびりできる分のお金を稼いで環境を整えればいい。
大切なのは「人生は自分が望むように自由に選べること」です。
私自身、本に囲まれながら毎日読書を楽しむ人生を選び、のんびり暮らしています。
本を読む時間をつくるために会社員を辞め、リフォームの手間がなく、多く本を保管できる借家に引っ越しました。
人によっては「そんな人生、楽しい?」と思うかもしれません。でも私はこれが「幸せ」なので、心から満足しています。
自分が本当に求めていることを理解すれば、自然に無駄な出費が減り、お金が残るようになります。財布のひもが無駄に緩むこともなくなるでしょう。
今の生活を変えることは簡単ではありません。しかし、変えた先には、ずっと願っていた人生が待っています。
最初はほんの小さな一歩でも大丈夫です。勇気を出して一歩を踏み出せば、その瞬間からきっと人生は変わります。
私も人生を充実させるために、これからも行動を続けます。あなたも今日から一歩を踏み出してみませんか?
行動してほしいこと|今日からできる6つの習慣

- 今月のお金の使い道を3つ書き出す
(例:趣味/学び/生活に必要なもの) - 「比較」ではなく「自分基準」で順番をつける
(他人の意見やSNSの流行で選ばない) - それは「お金を払ってでも本当に欲しいものか?」を自分に問う
- お金を使ったあとに「満足度」を記録する
(10点満点など点数をつけることで、自分の価値基準がはっきりする)
➡満足度が低かった使い方は今後やめる - 1か月後に「満足度が高かった使い方」をまとめて、求めているものの傾向を知る
(繰り返すことで、自分のためのお金の使い方が習慣化する) - 求める傾向が分かれば、満足が得られる必要な分を稼いで満足を得る習慣にする
一緒に頑張っていきましょう。